【自毛植毛】FUTとは?メリット・デメリットから対応クリニックまで
この記事では自毛植毛の施術方法の一つである”FUT”についてまとめています。
どのような内容の手術なのか、メリットやデメリットの紹介から、どんな人にオススメなのかを対応クリニックも含めてご紹介します。
FUTとは?特徴・施術内容について
FUTとは「フォリキュラー・ユニット・トランスプラテーション」の略で、現在の自毛植毛のスタンダードとなる代表的な施術方法です。
歴史的にはFUE法よりも新しい施術方法で、世界も含めて大多数の植毛手術がこのFUTでおこなわれています。
FUT法ではまず移植元のドナーとなる後頭部の頭皮を薄く細長く切り取ります。切り取るサイズはおよそ縦1cm位×横10〜20cm位が一般的です。
その後、切り取った頭皮を顕微鏡下で細かく切り分け、毛包単位ごとの移植株(グラフト)を作ります。
こうして作られたグラフトを増毛したい患部に移植して終了です。
FUTのメリットは?
FUTには以下のようなメリットや嬉しいポイントがあります。
髪の定着率が85%〜95%と高い
FUTは世界的に見ても多くの施術が行われていますが、その理由の一つが髪の定着率の高さにあります。
FUTではドナー部の頭皮をまるごと切り取るのでドナーを傷つけることが少なく、85〜95%と高い定着率をほこります。
優れた植毛結果が安定して得られるのが、毛根の切断が少ないFUTの大きなメリットです。
費用が安い
FUTはFUEに比べて手間がかからないので、費用も安く抑えることが出来ます。
クリニックによって違いますが、差が大きいところではおよそ半額程度で受けることも出来るでしょう。
自毛植毛は施術費用が高額なので、これも大きなポイントとなります。
広い面積に移植できる
FUTでは一度に切り取る毛髪の量が多いので、広い面積に移植することが出来ます。
よって広範囲の脱毛の治療や、多量のドナーを一度に移植したい場合にはFUTが向いていると言えるでしょう。
施術時間が短い
FUEになどに比べて施術時間が短いのもFUTのメリットです。
一度に広範囲をまとめて採取するので、施術時間はおよそ4〜6時間ほど。
医師による株の切り分けの手際の良さや、どれくらいの範囲に移植するかによって変わりますが、基本的に施術した当日には帰宅することが出来ます。
FUTのデメリットは?
ただしFUTには以下のようなデメリットや注意点もあります。
細い線上の傷跡が残る
FUTでは一定の範囲の皮膚をまるごと切り取ってしまう為、ドナー部を縫合した後には細い線状の傷痕が残ります。
残る線状の傷痕の幅には個人差がありますが、周りの髪が伸びてくることでその傷口が隠され目立たなくなります。
ただし傷口が消えるわけではないので、例えばスキンヘッドや坊主など、ドナー部周辺の髪を短くカットしてしまった場合には傷口が目立ってしまう場合があるので注意しましょう。
日常生活に戻るのに時間がかかる
FUTでは皮膚を切開してドナーを採取した後に縫合するため、一般的な手術と同じく後日抜糸する必要があります。
また傷口が癒着して塞がるのも少し時間がかかるため、日常生活に戻れるのは1ヶ月前後はかかるとみて良いでしょう。
しかし最近では1mm位の傷口で済む「トリコフィティック縫合法」という最新の縫合方法で手術してくれるクリニックもあり、その場合はより早く復帰することが出来ます。
頭皮の硬い人は採取できるドナー量に限界がある
頭皮の硬い人はFUT法で採取できるドナー量に限界があります。
FUTでは皮膚を広範囲に渡って切り取るわけですが、この時皮膚が硬いと上手く切り取ることが出来ない為です。
よって皮膚が硬い人はFUTよりもFUEのほうが効率的になります。
FUTはこんな人にオススメ
ここでFUTのメリットとデメリットを再度まとめてみましょう。
- 髪の定着率が85〜95%と高い
- 費用が安い
- 広い面積に移植できる
- 施術時間が短い
- 細い線上の傷跡が残る
- 日常生活に戻るのに時間がかかる
- 頭皮の硬い人は採取できるドナー量に限界がある
このことから、FUTは以下のような人にオススメです。
定着率の高い自毛植毛を受けたい人
出来るだけ自毛植毛の費用を安く済ませたい人
頭頂部などの広範囲に植毛をしたい人
出来るだけ早く手術を終わらせたい人
逆にこれらに当てはまらない人は他の施術方法が良いでしょう。